ガイドロープに一株だけ
ワカメの雌株がついていました。

磯焼けでめっきり見なくなっていたワカメ。
その雌株はキリシタン大名の襟飾のように
何層にもヒダが重なっています。
この中は小さい生物の格好の隠れ家になっていて
僕はそれを探すのがとても好きでした。
当時はスナビクニンが
いっぱい詰まってて
水玉やマーブルなど
いろんな模様の個体差を楽しんだものでした。
そんなことを思い出しながら
探しているとメガロパが飛び出してきました。

カニのようだけど縦に長い。
エビのようだけど脚がしっかり張り出している。
目がクリンクリンで
横ではなく、前にスーーーっと滑るように泳ぐ。
それがメガロパと呼ばれる「カニの幼生の一形態」です。
生物は生まれてから死ぬまで、姿を変えていきます。
昆虫は卵からイモムシに、蛹に、
そして蝶やカブトムシになっていくように
このメガロパ幼生も、
カニに至るまでの1ステージです。
卵
↓
エビのような「ゾエア」
↓
エビとカニの中間のような「メガロパ」
↓
「稚カニ」
と姿を変えていきます。
画像のは多分、
ショウジンガニのメガロパだと思います。
ダイビングで見られるのは
大体この時期の2ー3週間くらい。
GWから見られてたし
最近は雌株に稚カニも入っているから
そろそろ見納めかもしれません。
転石の下や海藻とかロープとかに
ついていることが多いです。
丹念に探してみてくださいね。
かわいいです。