先日は神子元に行ってきました。

モルディブから帰国翌日、神子元(みこもと)島で潜ってきました。伊豆が世界に誇るスーパードリフトポイントです。まぁ結論から言うとハンマー出ました。そんな時に限って濁っちゃって画像全然ないですが、とんでもない規模の群れでした。

比較的流れが穏やかな時に撮ったもの。この直後にハンマーヘッドシャークの群れに遭遇!

強い流れを初めて経験!

で、今回ご参加の皆さんは一人を除いて全員神子元はじめて。去年ダイバー認定されてずっと練習してきた方々。ドリフトもそんなに経験ないので軽めにね、と入った1本目の潮がドリフト初心者にとっては、まーーーーーーーーーそれはそれは速かった。マスクの中の目がマジになってました。泡が上じゃなくて横に流れる中、なんとか耐えかわして一本目終了。

中には海外や沖縄で潜ってる人もいましたし、かるーい薄っすらカレントの中潜ったと言う経験の人もいました。でも、神子元はレェェェェベルが違う。すごく面食らったと思います。

「ナメてたでしょ、神子元」

あっという間にエアなくなって浮上して水面でなんて言うかなとワクワクしてたら、みんな何も言わない。黙ってる。ボートに拾ってもらってもなんか心ここに在らずというか、ぼーっと海見てるかうなだれてる。考え事してる。相当ショックだったみたいです。

港に戻りお昼ご飯を食べながら、ようやく一息ついて口々に言葉が出るようになりました。
「伊豆だと思ってナメてたでしょ」
「ナメてました、完全に自信がポッキリ折れました」
「あんな流れ初めてだ」
「どうしていいのかわからなかった」

そこで聞けたんです。

「ちくしょう」と。
僕はそれがすごく嬉しかった。僕がメンバーさん全員に言わせたいと思ってる言葉。それが「ちくしょう」です。

本気でやってなきゃそんな言葉、絶対に出ないからです。本気で海に向き合ってくれている、そんな人たちと潜れるのは最高の気分です。不甲斐ない自分が悔しいという感情。それこそがより高みに登れる原動力であると僕は思っています。

ついにラスボスが出てきた感じ。

順調に成長してきていると思った途端に、鼻っ柱をへし折られる。よくあることです。でもようやく乗り越える山が(海だけど)目の前に現れた。マスターすべき技術がどのコンディションでどのレベルなのかがわかった。脳内シミュレーションができやすいから、それだけで今回参加のメンバーさんたちは、もっと上手くなることができるし、サクッとこのラスボスもやっつけてくれるでしょう。

・・・・その途端に次のもっと強力なラスボスが出てくるんですけどね。海ってところは。

たった30ダイブ程度で神子元連れて行くっていうのは、僕自身すごく緊張したけれど、一人もバラけずにきちんと上がってこれたのは、今までの練習が嘘ついていないということです。
打ちひしがれてるみんなを前にニコニコしてる僕を「悪い笑顔だ」という人もいましたが、実はそんなことを考えておりました。

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