神子元島(みこもと)のシーズンになりました!
伊豆は東を相模湾、西を駿河湾に挟まれ、南には黒潮がぶち当たります。神子元島はその黒潮の影響をモロに受けて、「伊豆でこんな大物見れていいの?!」といろんな意味で伊豆のイメージを底から覆す稀有なポイントであります。そんな神子元のシーズンに突入しました。「どうしたら神子元に行けるようになるの?」という質問をよく受けるので、今回書いてみました。
神子元を潜ったダイバーは口を揃えて言う・・・
「エントリーでこんなに緊張するなんて」
「向こうにでっかい根(岩)があると思ったらすべて魚群だった」
「伊豆だと思ってナメてるとエライめに会う」「イントラに助けて貰おうと思ってるやつは行ってはいけない」
「流れがすごくて自分の泡が横に行く」「強烈なダウンカレントにひきずりこまれそうになった」
「ハンマーヘッドシャークの群れがすぐ近くまで来て超興奮した」
「日帰りでこんなすごいポイントがあるなんて!」
「もっと上手くなりたいと思った」
神子元の参加資格は?
現地ルールでは30ダイブ以上となっていますが、神子元を知る人であればあるほど「30本で神子元なんて自殺だよ」と言われる難しさです。よく「海外でも潜ったことあるんで!」と言って希望する方もいるんですが、「ダイビング技術のレベルは海外>沖縄>伊豆だと考えている人」は間違いなく足手まといになるのでお断りしています。神子元はあなたが今まで潜ってきた中で一番難しいレベルの海です。神子元は遊びじゃありません、いろんな意味で戦場です。
18シーズン神子元開幕!沖縄過ぎた台風のウネリ入ってきてます。 pic.twitter.com/yaE8glxB8d
— 池田大峰 伊豆の爆笑ダイビングインストラクター (@Laughin_DIVE) 2018年7月2日
ラフィンではダイビング本数関係なく、「SNSIレスキューダイバー以上」であることを神子元への最低条件にさせていただいています。
いちいち着底しないと中性浮力取れないとか、ロープがないと潜降できないとかは論外です。
初めての方の神子元チャレンジは、ボートに乗る人の少ない平日のみ開催になっています。土日の船上は、ダイバーたちの熱気と活気と殺気で戦場なのです。
さらに言うと、毎月コンスタントに潜ってる人であることが望ましいです。「夏だけ潜りたい」とか「ここ数ヶ月潜ってないけど100本以上潜ってるから大丈夫でしよ?」と言う方は、必ず神子元以外の海でウォーミングアップしといてください。大体そういう感じでナメてるひとがトラブル起こして、同船の人たちに迷惑をかけます。
だから神子元ってお連れできるレベルのお客様が少なくてそんなに開催できないんです。ただでさえ、うちは一見さんのファンダイバーをお受けしてないので、なおさらです。
でも去年からスクールカリキュラムを変えたら、一気に神子元に挑戦できる人数が増えて、この7月は過去最多の計6回開催。数年前であれば夢のような回数です。しかも全回満席。今のうちの方針が間違っていないんだって実感できるトピックです。
一本目終了。ハンマー群れで出てますよ。2本目はこの余裕の笑みを消し去ってきます。 pic.twitter.com/lvg93Z3AqX
— 池田大峰 伊豆の爆笑ダイビングインストラクター (@Laughin_DIVE) 2018年7月16日
日帰りで行ける世界レベルのポイント。潜れるようになるためには、厳しいこともいいます。というか厳しいことしかいいません。本物のダイバーしか連れていけません。そのかわり海外でも沖縄でも見られないようなすごい光景が待ってたりします。モチベーションの一つになれば。