アオリイカの産卵が始まりました

伊豆の初夏の風物詩、アオリイカの産卵が始まりました。
年令を重ねるごとに、イカ達からこんな鋭利な質問を、喉元に突きつけられる気がしています。

そして毎年正解が出せません。

イカはペアで産卵をします。
大きなオスは小さなメスを守り、産卵床へ優しくエスコートします。

そこに別の独身オスがやってきてオス同士のケンカが始まったり、更に別のオスが決着の行方を待っているメスをかっさらおうとしたり、その間男にホイホイついていっちゃう尻軽メスや、大慌てで仲良く追いかけるケンカ中のオス2匹・・。

時間を忘れて目を奪われます。

ご存知の方も多いと思いますが、イカの一生はたった1年。
自分の遺伝子を残す産卵が、人生で最後の大仕事。
終わると死に絶えます。

どのような形であれ、己が生きた証を残すため。
「おまえ、あとどれだけ生きられると思ってるの?」

そう問われているように思います。

以前も書きましたが、僕が独立したころに支えてくれた恩人とも呼べる常連様が大好きだった被写体が、このアオリの産卵でした(→その記事

大好きだった、というのはすでにお亡くなりになったからです。
そして、僕はその方の歳にどんどん近づいていきます。

毎年イカを通じて、あの人に問われます。
そしてその答え合わせを報告すると「しょうがねーな、おまえは」と溜息を付きながら、あの目で毎年叱られます。

今年もいつもどおりのスタートで夏が始まりました。
産卵床として沈めた椎の木の葉の色の涼しげさが伝わればいいなと思って撮りました。

本日のおまけ

店で流してる曲を「あれなんですか?」と聴いてくれる人がたまにいらっしゃるので、僕の携帯に入ってる音楽を少しづつ紹介してみます(YOUTUBEにある範囲でね)

僕の学生生活を狂わせたジャマイカの鍵盤奏者ジャッキー・ミットゥさん。あのスカタライツのオリジナルメンバーです。変えるのは世界じゃなくてムードくらいでいいんじゃね?とでもいいたげな力の抜き加減で今日もがんばります。

瓶のコロナにライム突っ込んで、こんな曲流してみんなでゲラゲラ笑いあいたいです。

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