(この話は②です)
→① 海外ダイビングでパスポートを忘れるの巻はこちらからどうぞ。
バラクーダポイント、サクレツ!
シパダンのバラクーダポイントっていうところは、パラオで言ったらブルーコーナーみたいな立ち位置。つまりここを潜らないと始まらないっていう鉄板ポイントです。
この画像にあるブラックフィン・バラクーダが群れることで有名です。
(ボートで移動中に夜が明ける、そんな時間帯です)
僕ら「どう?最近バラクーダいる?」
ガイドのイスマイル「ここ1ヶ月位ぜんぜんバラクーダ見てない」
僕ら「そっか、まぁ他にもいっぱい見るべきものはあるし、いいよいいよ。」
なんて、期待もせずに潜り始めたんです。
完全にバラクーダのこと忘れてグレイリーフシャークとか撮ってたら、前方からついーッとバラクーダ。ブラックフィンです。あれ?あれれれ?なんて思ったその30秒後、イスマイルがタンクを鳴らしてる。
まじで?と頭で考えるよりも早く、無意識に体がダッシュしている。腕をもう片方の手刀で切るシグナルをイスマイルがしている、バラクーダのサインです。まだ魚群は見えないけどムービーのスイッチをONにしたままとにかくダッシュして撮れたのがこちら。
あっという間に、魚群に巻き込まれます。
上から下までバラクーダです。
今回、貼った動画ぜひ全部見ていただきたいです。
ダイバーとの対比で、一尾の大きさがどれくらいか、
また、群れの規模かどのくらいかが、おわかりいただけると思います。
諦めてた本丸が、不意をついて突如現れました。
幅は表層からかなりの深度まで巨大なカーテンのよう。
長さはとぐろを巻いたり、ぐわっと伸びたり。
龍のトルネードのようになっています。
軽くパニック気味に我々は撮りはじめ、大量のアドレナリンでフリーズした脳みそをなんとか再起動させて、1尾1尾の数を数えることで冷静を取り戻そうとします。
が数えれば数えるほど、その群れの規模が凄まじいことを知り、興奮は恍惚に変わり、そして潮流の速さと反比例して、すべての時間が止まります。
何年ぶりだろう?本当に久しぶりに、この規模のスクールにぶち当たりました。
僕が初めてシパダンで潜った時に食らった衝撃を思い出しました。
うちのチームのメンバーは、なんだかんだで横目でバディとガイドを確認しながら、群れと流れと戦っています。上から目線になっちゃいますが、ダイバー認定を受けてからこの数年で本当に上達しました、安心して放っておけます。
彼らが撮ったのも、また素晴らしいものでした。
でもどんだけ写真や動画を駆使しても、実際にあの現場にいないと味わえないことの方が多い。
今回はその「現場にいないと分からない」情報の濃さが、もうコンクリートのような密度でした。脳みそぐわんぐわんに揺れましたね。
上がってから、みんな「あー」とか「いやー」とか、言葉忘れてるような感じでしたもんね。
③マクロ天国マブールと思いきや・・の巻に続きます!