今回のパングラオ・・・あれ?あれれ?
僕は「ここだ!」と決めたら
その海にずっと通う傾向があります。
(ご飯屋さんもその傾向高し)
同じ場所でも同じじゃないからです。
季節によって違うとか
ポイント変えたら印象が違うとか
毎回違う出会いがある。
同じ海を潜るからこそ
すぐに気がつける違い。
こんなところにも
面白さを感じています。
さて、今年もパングラオで潜ってきました。
足の踏み場のないほど賑やかなサンゴ群生
乱舞するスズメダイやベラの仲間
ギンガメアジやバラクーダの群れ
など魅力はいろいろありますが
(大乱舞ですよ)
毎回リピート率も
満足度も高いということは
ここの海のポテンシャルと
ここの海に惚れ込んだガイドの腕の確かさ
の上に成立していることは
異論の余地はないでしょう。
(この人です)
ここにきて
あれ?この海どんどん良くなってない?
と思うようになりました。
サンゴの種類は多くなっているし
全くいなかったカメがすごく増えた。
アマモやヒルモの草原も以前と変わらず素晴らしいまま。
通っているからこそ
気がつける違い。
回数を重ねている方々が
それにいち早く気がついて口にします。
今回圧巻だったのは
ミズンというイワシの群れです。
動画の方が迫力が伝わるかもしれません。
(沖縄だとミジュンって言います)
今までぜんぜんお品書きになかったのが
去年から徐々に増えていったとのこと。
陽光を完全に遮るほどの巨大な暗雲にまで育ちました。
大型のコガネアジたちが大喜びで突っ込んでいくと
巨大暗雲が別の獣に瞬時に変身しつづけます。
(下兄が「群れが動く音が聞こえた!」と興奮してました)
その雲が薄くなったところからは
厳かな教会に差し込む陽光のように
カメラを天に仰ぐダイバーたちに降り注ぎます。
ところが群れが多すぎて
そのまま撮るとのっぺりして
迫力が伝わりません。
よし、迫力を追うのをやめよう笑
ということで、
突如現れたミジュンに
先住民たちはどう思ってるのか?
というストーリーで撮ってみました。
(タンポポスズメダイちゃんと)
つまり「ミジュンめ!お前ら多すぎるから背景じゃ!」
作戦です。
(メラネシアンアンティアスちゃんと。沖縄じゃないよ!的な)
実はこのポイント、
スノーケラーがめちゃくちゃ多くて。
そりゃスノーケリングでこんだけ見れたら
最高ですもんね。
完璧な一瞬を待って待って待って
待って待って待って待って待って
きたーーーーーーーーーーーーーー!
とシャッターを押すまでもなく
(だから動画が多いんですが)
待つ時間すら与えてもくれずに
頭上から突っ込んできて邪魔をしてきます。
汚ねぇフォームで笑
バッシャンバッシャンと笑
そんな中でやっと撮れた1枚。
クマノミはこっち向いてくれないし
スノーケラーはミジュンを散らしてしまうし。
つまり、楽しかったです。
僕らが毎年お世話になっている
アクアジャーニーさんは
・パングラオ島
・バリカサグ島
の2島をガイドしてくれています。
ラピュタの龍の巣に潜ってる気分になれました。フィリピンの田舎町のビーチからおはようございます! pic.twitter.com/CGDwoyfp81
— まいにち夏やすみ (@Laughin_DIVE) May 21, 2024
パングラオはマクロ、
バリカサグがワイド、
みたいな位置付けのつもりが
パングラオが最近マクロ以外も
メキメキと面白い、
というような話をしたのが前回までの投稿。
→https://www.izudiving.com/blog/node/2385
今年のバリカサグ遠征では
残念ながら潮色が暗かったですが
それを補ってあまりあるほどの
グルクマの群れが素晴らしかったです。
捕食のため全員が口を大きく開けて
右往左往泳ぐサバ科の魚で
アゴ外れてるんじゃない?
って心配になる頭部だけが
反射してギンギラに光まくります。
グルクマをリクエストに出すこともないし
いたとしてもあまりシャッターを切るような
サカナではない認識でしたが
この量のグルクマは
生まれて初めて
すまんグルクマ。
お前なんかにこんなに感動するとは思わなかった。
と土下座レベルの規模。
本当に素晴らしかった。
カズさんがね、
「今バラクーダもギンガメもいないんですよ・・」
なんて言ってたのでね。
期待も準備も何にもしてなかった分
感動もひとしおで。
おまけにバラクーダも出しちゃうしね。
(バラクーダとグルクマ)
さらにギンガメも出しちゃうしね。
(ギンガメとグルクマ)
潮が本当暗くて、
でっきるだけ寄らないと全然撮れなくて。
全力疾走ですよ。
しかも深い。
窒素うめぇ。
(ギンガメとグルクマ)
ということで
今回のバリカサグは
この2ダイブで終了!
バラクーダやギンガメアジ、
さらにはミジュン大爆発!
みたいなラッキーを
お腹いっぱい食らっておりますので
次はマクロ方面を。
ヤマブキハゼ。
目がサッカーボール
なんて哀しい目をしたスズメダイなんでしょうか。
スプリンガーズデムワーゼル
動画にしても全く動かないやーつ。
オオモンカエルアンコウ
いちごぱんつ履いてるやーつ。
マンジュウイシモチ
サビウツボの子
ピンクのカラコンつけてるみたいで、
もっと人気が出てもいいのにな、と思うアカメハゼちゃん。
背骨も内臓もスケスケだし。
いつもトリップに合わせて
どなたか記念ダイブのお祝いになるものなんですが
今回はお二人で見事1000本達成!!
すげーーー。
おめでとうございます!
ミジュンをバックに。
ツバサさん500本!!
トヨさん500本!!
お二人ともハイペース。
そして長いこと、うちを使って下さっています。
アクアジャーニーさんが、
お祝いに鳥の丸焼きを!!
ダイビング後に美味しかったです。
そろそろ4桁が見えてきましたね笑
これからも世界中の海を楽しんでください。
おめでとうございます!
いやー、そんなこんなで、
今年もパングラオでカズさんアミさんに
お世話になりましたけど
相変わらず最高なトリップでした。
ここ数年で
あの人変わったなとか
自覚はないけど
「お前変わったな」と言われたりとか
人だけでなく
環境や世の中やルールが
変化している中で
この相変わらず、とか
変わらない、同じままというのは
この時勢では価値があると僕は感じています。
「今まで通り」ではなかったり
「これからどうなっちゃうんだろ?」
と不安も抱えたくなる中
パングラオの海は
「今まで通り」も「今までにない」も
両方あって、その両方が素晴らしかったです。
そしてそれはきっと
伊豆を含めて他の海もそうです。
海中は素晴らしい。
世の中が激変しても
魚たちはずっと変わらず
何世代も同じ営みを送っています。
ただそれだけのことから
僕らダイバーは目が離せません。
朝から晩までゲラゲラ笑って
おっきな12リットルタンクを
全て水の泡にして
撮れた撮れないと大騒ぎする。
変化と不変を今回は楽しんだなぁ
と思えたトリップでした。
ご参加の皆様、ありがとうございます!
また来年行きましょう。